レッスンで定期的にいただく質問です。先月のピアノ弾き合い会でも話題になりました。
「ピアノ練習は手のウォーミングアップから始めるのが良いのですか?先生はどうしていますか?おすすめの方法はありますか?」
人それぞれですが大きく3つのタイプに分かれるようです。今回は、ピアノ練習を始める時のよくあるルーティンについて書いてみます。
『ストレッチや準備体操から始める』タイプ
全身のストレッチ
『ピアノは全身を使って弾くものだから』という理由で、身体のストレッチや体操、ヨガをしてからピアノに向かうというピアニストの話を聞くことがあります。
手や指の準備体操
『準備体操がわりに』ということで、ボールを握ったり指のストレッチから始める人もいます。
生徒さんのひとりは「ピアノのために握力を付けたいと思ってコレを買いました!」と手の筋力トレーニンググッズを見せてくれてくれたことがあります。
『練習曲から始める』タイプ
「ハノン」を使って
ハノンの音階(スケール)から始めるやり方はポピュラーです。
「ホールの響きの確認と自分の指ならしを兼ねて、本番前には音階すべて弾いている」というピアニストもいますね。
生徒さんに聞いてみると、本家の「ハノンピアノ教本」を使う方もいれば、抜粋版や簡単にアレンジした楽譜を使う方もいるようです。
いつものレッスンの順番で「バーナム」から
うちのピアノ教室のレッスンでは「バーナムピアノテクニック」→「ツェルニー」または「モシュコフスキー」→「自分が演奏したい曲」という順番でみることが多いです。
ふだんの自宅練習もレッスンの順番通り「バーナム」から始めていて、それがウォーミングアップ代わりかなぁという声も聞きました。
『とくに何もしない』タイプ
決まった練習ルーティンが無いタイプもいます。私がこのタイプです( ˆoˆ )/
『いま練習すべき曲』から、いきなり練習しています。仕事で抱えている曲だったり、生徒さんのレッスン曲、これから自分が演奏したいと思っている曲などです。
決まったルーティンを作らない理由は2つあります。
ルーティンなしでも弾けるように
舞台での演奏は、セッティングや明かり調整のために多くの時間を取られます。とくに地方の仕事の場合は、自分のためのピアノ練習の時間はほぼ取れません。
もしもルーティンがあるのに本番前にできないと、
「ウォーミングアップなしの本番なんて怖い〜:(;゙゚’ω゚’):!」とストレスになりそうです。
そうした時にデメリットにもなる決まりごとは、なるべく作りたくないと考えています。
臨機応変にやれたほうが気が楽
演奏家には、精密機械のように自分を繊細に調整していくタイプと、臨機応変におおらかに対応するほうが合っているタイプがあります。
自分の場合は後者です。舞台の仕事を続けているうちに自然とそうなったのか、もともとの性格なのか?は不明ですが…
ルーティンはないけれど、練習で心がけていること
ピアノ練習で決まったルーティンはないけれど、ふだん心がけていることがあります。練習する曲順を変えていくことです。
たとえば、練習する曲が10曲あるとします。いつも同じ順番で練習していると10曲目を弾く時には疲れていて、1曲目ほどの集中力がありません(-。-;
なので、日によって曲の練習順を変えています。ただ、本番近くになると本番と同じ気持ちを作るために、実際のプログラム順で練習します。
【まとめ】おすすめの方法は?
今回はピアノ練習のルーティンを、タイプ別に3つ紹介しました。
- いつものルーティンで安心して練習する
- 憧れのピアニストや好きな先生と同じにしてみる
そのような理由で、好きに決めてしまって良いでしょう。
結論
自分でしっくりくるやり方が一番です!
おまけ
ちなみに、この記事の最初の写真で手にしているのはピアノのための筋トレグッズではなく、奥鬼怒温泉の旅館のお土産コーナーで手に入れたツボ押しグッズです。
木の感触が良くて形が絶妙。疲れた時に握ったり、肩もみで使ったりしています。
効くぅ〜( ´ ▽ ` )
ただ素材が六角なので、最初のうちは少しスパイスっぽい香りというか…カレー臭がします。苦手な人もいるかも?