『憧れの作曲家の曲、原曲のままで弾いてみたい!どの曲からチャレンジしたら良い?』
大人の生徒さんからよくいただく質問です。
今回とりあげるのは、ガラス細工のような美しさが特徴であるフランスの作曲家モーリス・ラヴェル。
おすすめ曲ひとつ、その理由と合わせて紹介します。
ラヴェルでやさしい曲はあるのか?
まず最初に残念なお知らせを。。。
ラヴェルで一番やさしい曲と言っても、ブルグミュラー25の練習曲レベルの初級者でも弾けるレベルの曲ではありません。
ちょっと前に、ショパンで一番やさしい曲についてのブログ記事を書きましたが、ラヴェルのほうが譜読み力もテクニックも表現力も、もっと高い実力が必要になります。
たった27小節の曲『プレリュード イ短調』
というわけで初級レベルの曲とは言えませんが、ラヴェルの曲のなかでは一番チャレンジしやすいのは、この曲でしょう。
プレリュード(前奏曲)イ短調です。

おすすめの理由2つ
ラヴェルの1番やさしい曲として「プレリュード イ短調」をおすすめするのは、理由がふたつあります。
- たった27小節、演奏時間約1分半と、とても短いから
- もともと『初見テスト』のために書かれた曲だから
この曲は、フランスのパリ音楽院(フランスの音楽大学の最高峰)の初見テスト問題として書かれた作品なのです。
つまり『初見テスト』と言っても、エグ〜いレベル高い音大生向けです。。。
調子記号のないイ短調ですが、臨時記号は多いし、和声は複雑だし、譜読みだけでも難しいです。
それに加えてオクターブの連続や3度の連続、両手が重なり合ってぶつかりそうなところ、手の交差も何度もあります^^;
現在では、その繊細な曲の美しさから単なる『初見の曲』ではなく、ピアニストのレパートリーとして演奏される機会も多いです。
ラヴェルの「プレリュード」(前奏曲)と言われる曲は、ほかに「クープランの墓」という全6曲から構成される組曲の第1曲目もありますが、それは別の曲です。
『初見テスト』の具体的なやり方とは?
初見演奏は「はじめて見た楽譜をいきなり弾く」と思っている方もいるかもしれませんが、ちょっと違います。
音楽高校や音楽大学、芸術大学での「初見テスト」のやり方は↓↓

まず楽譜を見るだけの時間(30秒〜1分程度)が与えられます。
当然ピアノで音を出してはいけません。楽譜を読みながら、自分の膝の上で指を動かすことは自由ですが。
おおざっぱに曲の調子、拍子、途中でそれが変わるのか?繰り返しありなし?音楽用語の指示などを見ます。すべての音符を読む時間はありません。
時間になったら、すぐに楽譜を見ながらピアノで弾く。
少しくらい音を間違えてもOK(もちろん正確な方が良い)ですが、弾き直しはNG❌
とにかく音楽を止めないで最後まで弾ききること、短時間で曲の雰囲気をつかんで音楽的に表現できるか?が問われます。
実は私は初見が得意ではありませんm(_ _)m
藝大の学生だった頃、これがパリ音楽院の初見試験に使われた曲だと知って、
「(*_*)コレ初見で弾くの?!無理、無理〜っ!自分だったら、曲の美しさをぶち壊す自信しかないっ!!」と震えたものです:(;゙゚’ω゚’):
実際に、初見で弾いてみる??
これまでに誰かの演奏ですでに聴いたことがある曲を「自分では初めて弾く」のは『初見』とは言いません。
なので、もしこの曲の存在を今回初めて知ったならばラッキーヽ(´▽`)/
本当の意味での「初見演奏」にチャレンジしてみるのも面白いかも?
YouTube動画
本当の意味での『初見』はチャレンジしなくていいか…という方は、どんな曲なのか参考にどうぞ。
あ、これは『初見』ではなく、練習してから録画したものです〜♩
こんな人にもおすすめ
最近では、ストリートピアノに挑戦したり、教室以外の弾き合い会に積極的に参加している人が増えてきました。
『すぐ弾ける短めの曲が欲しい』『時間があるから、もう1曲弾けるかな?』という場合にも、こんなちょっと変化球のレパートリーを持っておくのも便利だと思います。

