『ブルグミュラー25の練習曲』の24曲目「つばめ」。まさに俊敏な小鳥『つばめ』のような跳躍が特徴の練習曲です。
両手の交差があり、左手が右手の上を何度も飛び越します。
左手のダイナミックな動きに注目してしまいがちですが、右手がどれだけ安定して弾けるか?も大切です。
今回は、なるべく右手の中心点を変えない指使いを考えてみました。手の大きさに余裕のある大人向きです。
「このほうが音を外しにくい!これなら鍵盤を見ないでも弾ける!」という方もいると思います。
ぜひ、お試しを( ˆoˆ )/
ブルグミュラー「つばめ」はこんな曲です
ペダルなし、楽譜指定のテンポよりも少しゆっくり弾いています。
参考楽譜→ブルグミュラー25の練習曲
練習方法と指使いの考え方
右手のアルペジオを『和音』にして練習
まず基本の練習方法から。どの指使いを採用する場合も同じです。
アルペジオは和音として考えます。たとえば最初の小節は「レソシ」の和音と「ミソド」の和音です。
和音として、同時に音を弾く練習をしましょう(あとでYouTube参考動画あり)。

この練習方法では、もちろんアルペジオで弾くときの指使いと和音で弾くときの指使いは同じにします←重要ポイント!
和音の移行をスムーズに弾けるようになるまで、しっかり練習します。
『安定する』『外しにくい』指使いを考える

「レソシ」は「135」、「ミソド」は「125」とするのは、ふつうの基本的な和音の指使いです(ひとつの和音としてだけ考えるならば…)
この曲では、2つの違った和音をすばやく連続して演奏することになります。
同じ「ソ」が3の指から2の指へと、中心点のポジション移動があるのです。ここでバランスを崩しやすい!
しかも、このパターンがこのあと何度も出てきます。
そこで今回提案したいのは、次の指使いです。

「レソシ」と「ミソド」の共通の音であり中心になる音「ソ」。これを、どちらも2の指で弾きます。
この指使いにすると「ソ」の2の指を右手のポジションの軸として、「レソシ」から「ミソド」へ手首を左右に少し動かすだけで演奏できます。

手の中心点を考えて、3〜4小節は次の指使いになります。

「レラド」「レソシ」「レ♯ファラ」の和音を連続して弾いてみて『このほうがスムーズに弾けるヽ(´▽`)/』と感じる人は、楽譜のとおりアルペジオに戻して演奏しても同じです。楽に弾けるでしょう。
7〜8小節は次のとおり。

それ以外の部分も同じように、前後の和音で中心点がブレないように指使いを考えていきます。
「レ♯ファラ」を「123」の指で弾くのがキツイと感じる手の小さい人には、今回の指使いは向きませんm(_ _)m
各出版社の指使いはどうなっている?
この記事で使っている東音楽譜のブルグミュラー25の練習曲の楽譜以外にも、全音と音友も確認しましたが、今回ここで提案している指使いが載っている楽譜はありませんでした。

右手の指使い確認用〜YouTube動画
右手を「和音」で演奏しているYouTube動画を作りました。
指使いがわかりやすいように、同じ和音のところは拍の長さ分をそのまま伸ばしています。
手のポジションがほぼ変わらずに弾いているのも参考に。。。
最後の2小節〜両手が衝突しないために
レッスンでは、「最後の2小節で両手が衝突してしまってスムーズに弾けない…」という質問もいただきました。
このような場合、「ソ」1音しか弾かない左手は、そのまま左方向に動くとすぐに右手が追ってきてぶつかってしまいやすいです。
左手は「ソ」を弾いたらすぐに下方向に逃げると良いでしょう。
左手の逃げ方〜YouTube動画
一瞬だけ両手が重なり合います。
基本形をバーナムで
今回はブルグミュラー25の練習曲の第24曲目「つばめ」の、
- あたらしい指使い
- 重なり合う両手の弾き方
について「こうしたらもっと弾きやすいかも?」という提案を書いてみました。
この2つのやり方は、実は教室の生徒さんのほとんどが使っているバーナムピアノテクニックシリーズでも出てきています。
バーナム導入書2-11「ブランコ」〜アルペジオの自然なポジション移動

バーナムピアノテクニック導入書のグループ2-11「ぶらんこ」では、右手のアルペジオ「ドミソ」「シレファ」の指使いが「135」と「124」で書かれています。
ここで、レッスン中に複数の生徒さんからまったく同じ質問をされました。
どうして、ドミソもシレファも同じ135の指で並行移動してはいけないのですか?
まぁ、たしかに「135」の並行移動もアリなのですが…
バーナムはこれを練習させたかったんだろうなぁ〜というねらいが分かるので、それを説明しています。
「135」「124」の指使いなら手の中心点を変えずに安定して弾けるから、そのための練習ですね。
バーナム導入書5-12「肩ぐるま」〜重なる両手の演奏法

バーナムピアノテクニック導入書のグループ5-11「肩ぐるま」。
最初にこの練習曲を見た生徒さんに「いったいどうやって弾くんですか?!」とよく質問されます。
両手の重なり合う形は、上級の曲になるにつれてどんどん登場する演奏法です。左右で譲り合いつつスムーズに弾けるようになるための練習曲です。
「肩ぐるま」とは、本当によくできた曲名ですね。
使用楽譜→バーナムピアノテクニック導入書
