「おとなのためのピアノ曲集」やさしいレパートリーが欲しい大人初心者に最適

おすすめの楽譜、曲目

「両手で弾ける有名曲のレパートリーが欲しい!」そう考えている大人のピアノ初心者に、おすすめしたい楽譜があります。

ドレミ楽譜出版社「おとなのためのピアノ曲集」の<クラシック編1>と<ポピュラー編1>の2冊です。

  • 曲の難易度
  • どんな人に向いている?
  • どんな曲が入っているの?

など楽譜の詳細を、YouTube演奏動画とともに解説していきます。

30年超のロングセラー「おとなのためのピアノ曲集」

「おとなのためのピアノ曲集」は30年以上も前から出版されているロングセラー。いわゆる『大人から始めるピアノ』の楽譜の先駆けです。

少なくとも1993年から存在しているシリーズです。なんと30年を超えています!(◎_◎;)

最近では大人向けのピアノ教本やピアノ曲集が多く出版されています。『すぐに弾ける』『かんたん』『楽譜を読まずに』など魅力的なキャッチフレーズも目にすることでしょう。

でも…10年後に生き残っている楽譜は、いったいどのくらいあるのでしょうか?

新しく出版された楽譜が、数年後にすでに絶版になって手に入らない∑(゚Д゚)なんて、本当によくあること。

「おとなのためのピアノ曲集」がこれだけ長い期間、定番として使われ続けてきたという実績はスゴイことなのです。

「おとなのためのピアノ曲集1」の難易度は?

一番やさしい「クラシック編1」と「ポピュラー編1」は、だれもが知っている人気曲のメロディが弾きやすくアレンジされています。難易度は入門から初中級レベルとなっています。

橋本晃一氏の編曲は、原曲のイメージをいかしたスタンダードで飽きのこないアレンジです。

次のYouTube動画は「クラシック編1」に収録されているショパンの「別れの曲」です。

別れの曲/ショパン【おとなのためのピアノ曲集クラシック編1】

左手の伴奏♪ドソミソやシソファソという基本の弾き方を身につけながら、初心者でも「別れの曲」の印象的なメロディを演奏することができます。

知っている曲で練習するのは「すでにイメージがあるので、音楽的に表現しやすい」というメリットもありますね(^_^)

「おとなのためのピアノ曲集」は、こんな人におすすめです

  • 知っている曲や有名な曲で練習を進めたい人
  • やさしいピアノレパートリーが欲しい人
  • 楽譜の読み方が少しわかってきた初級レベル以上の人

ただし、こんな人には向かないかも

とても良い曲集ですが『すべての大人におすすめの曲集』ではありません。

  • 楽譜の読み方を知らない超初心者(おんぷにドレミは書いていません。レッスンを受けていればOKですが完全独学では厳しいでしょう…)
  • ジブリ、ディズニー、最近のヒット曲を演奏したい人
  • 曲の長さや音が省略されているのはイヤ!というピアノガチ勢

「おとなのためのピアノ曲集クラシック編1」収録曲

「おとなのためのピアノ曲集クラシック編1」の収録曲を紹介します。

曲順は難易度がやさしいものから始まり、次第に難しくなっていきます。

曲のタイトルでピンと来なくても、音を聴いてみると「あっ!このメロディ聞いたことがある!」と感じるクラシックの名曲が収録されています。

青字になっている曲目のリンクをクリックするとYouTube動画にとびます。楽譜の収録順に連続再生したい場合は、この章の最後の再生リストをご利用ください。

すべて楽譜そのままではなく、原曲に近づけるためにリズムや音を変えて演奏した曲目もあります。メヌエット/ボッケリーニは2段目最後の小節の左手のリズムを、歌の翼に/メンデルスゾーンは2ページ目2段目1小節の左手6拍目の音を変えて演奏しています。

第1巻程度

愛の喜び/マルティーニ

ペール=ギュント組曲より「朝」/グリーグ

ピアノソナタ第11番/モーツァルト

田園交響曲(第5楽章)/ベートーヴェン

交響曲第5番/チャイコフスキー

白鳥の湖/チャイコフスキー

ブラームスの子守歌/ブラームス

シューベルトの子守歌/シューベルト

モーツァルトの子守歌/モーツァルト

南国のバラ/シュトラウスII世

別れの曲/ショパン

第2巻程度

目を覚ませと呼ぶ声の聞こえ/バッハ

サンタ・ルチア/コットラウ

スラヴ行進曲/チャイコフスキー

ます/シューベルト

ヴァイオリン協奏曲/メンデルスゾーン

ワルツ第15番/ブラームス

愛の夢第3番/リスト

帰れソレントへ/クルティス

モルダウ/スメタナ

田園交響曲(第1楽章)/ベートーヴェン

「軽騎兵」序曲/スッペ

セレナード/ハイドン

四羽の白鳥の踊り/チャイコフスキー

波濤を越えて/ローザス

四季より「春」/ヴィヴァルディ

ドナウ河のさざなみ/イヴァノヴィチ

スケーターズ・ワルツ/ワルトトイフェル

コッペリアのワルツ/ドリーブ

第3巻程度

ラデツキー行進曲/シュトラウスI世

トランペット吹きの休日/アンダーソン

眠れる森の美女/チャイコフスキー

金平糖の踊り/チャイコフスキー

ファランドール/ビゼー

金婚式/マリー

メヌエット/ボッケリーニ

アイネ・クライネ・ナハトムジーク/モーツァルト

ユーモレスク/ドヴォルザーク

野ばら/ヴェルナー

白鳥/サン=サーンス

歌の翼に/メンデルスゾーン

マドリガル/シモネッティ

アメリカン・パトロール/ミーチャム

ジムノペディ第1番/サティ

オー・ソレ・ミオ/カプア

交響曲「悲愴」/チャイコフスキー

「おとなのためのピアノ曲集クラシック編1」YouTube再生リスト

収録曲を連続再生して聴いてみたい場合は、こちらをどうぞ↓

おとなのためのピアノ曲集クラシック編1

「おとなのためのピアノ曲集ポピュラー編1」収録曲

続いて「おとなのためのピアノ曲集ポピュラー編1」です。

最近のヒット曲ではなく、少し古めのスタンダード曲が多いです。昭和の洋楽のメロディを懐かしく感じる方には、とくにおすすめしたい楽譜です

青字になっている曲目のリンクをクリックするとYouTube動画にとびます。楽譜の収録順に連続再生したい場合は、この章の最後の再生リストをご利用ください。

こちらの楽譜は1995年発行の版、2000年発行の版、2015年発行の版の3種類があります。表紙はまったく同じですが、収録曲が数曲入れ替わっています。私は3冊とも持っているので、YouTube動画は古い版の曲目も更新予定です。

第1巻程度

500マイル/フォークソング

おおスザンナ/フォスター

草競馬/フォスター

トム・ドゥーリー/フォークソング

赤い河の谷間/フォークソング

きよしこの夜/グルーバー

荒野のはてに/讃美歌

黄色いリボン/フォークソング

故郷の人々/フォスター

エデンの東/ローゼンマン

第2巻程度

エーデルワイス/ロジャーズ

おめでとうクリスマス/フォークソング

星に願いを/ハーライン

ロッホ・ローモンド/フォークソング

スカボロー・フェア/フォークソング

パフ/ヤロー&リプトン(旧版ではチム・チム・チェリー/シャーマン兄弟)

いつか王子様が/チャーチル

モスクワ郊外の夕べ/セドイ

ドナ・ドナ/セクンダ

慕情/フェイン

フニクリ・フニクラ/デンツァ

ひき潮/マックスウェル

ロミオとジュリエット/ロータ

ホワット・ア・フィーリング/モロダー

空を見上げて/黒人霊歌

駅馬車/フォークソング

第3巻程度

ムーン・リバー/マンシーニ

ある愛の詩/レイ

アメイジング・グレイス/フォークソング

マイ・ウェイ/フランソワ&ルボー(旧版では遥かなる影/バカラック)

追憶/ハムリッシュ

戦場のメリー・クリスマス/坂本龍一

愛はきらめきの中に/ロビン&ギブ

ウィアー・オール・アローン/スキャッグス(旧版ではオリーブの首飾り/モルガン)

イエスタデイ・ワンス・モア/カーペンター&ベティス

愛はかげろうのように/ミラー&ハーシュ

アイ・ライク・ショパン/ガゼボ&ジョンビーニ

落ち葉のコンチェルト/ハモンド

虹の彼方に/アーレン(旧版では渚のアデリーヌ/センヌヴィル)

「おとなのためのピアノ曲集ポピュラー編1」YouTube再生リスト

収録曲を連続再生して聴いてみたい場合は、こちらをどうぞ↓

おとなのためのピアノ曲集ポピュラー編1

併用すると効果的なピアノ教本は?

「おとなのためのピアノ曲集」シリーズは、もともと「おとなのためのピアノ教本」の併用曲集として出版されたものです。

約20年前に大人の生徒さんのレッスンを始めたころに、基本のピアノ教本として使っていた時期がありました。

ピアノ初心者の段階では、かんたんな曲をたくさん練習することで読譜力を付けるのが大事です。

ところが、この教本だけでは曲の絶対数が少ないこと、指のテクニックのための練習も足りないことから、別の教本(バーナムなど)を併用する必要がありました。

コードの学習が必須ではないクラシックのレッスンでは、少々使いにくい部分もあります。

↑これは個人の感想ですので、参考程度に…

そうした理由で、現在うちの教室では「おとなのためのピアノ教本」は使わずに、大人のピアノ初心者さんには「バーナムピアノテクニック ミニブック」「はじめてのギロック」の2冊の組み合わせをおすすめしています。

このバーナムとギロックの2冊は、基礎テクニックと譜読み力強化に効果的です。

でも、一般的に知られている曲ではないので『有名曲を弾いてみたい〜🎶』という大人の願望に応えることはできません。

「ピアノを始めたばかりでも知っているメロディを弾ける」楽しみを知ってもらうために、基本教材の2冊にプラスして今回の「おとなのためのピアノ曲集」をおすすめしています。

レベルとしては、バーナムピアノテクニックシリーズの2冊目「バーナムピアノテクニック導入書」に入ったころからチャレンジできるでしょう。

【まとめ】

今回は「おとなのためのピアノ曲集クラシック編1」と「おとなのためのピアノ曲集ポピュラー編1」の紹介をしてみました。

クラシック編とポピュラー編に難易度の差はありません。どちらの楽譜を選ぶかは、ご自分のお好みで良いでしょう。

最初から最後までコンプリートしなくちゃ!などと堅苦しく考えず、気が向いたものをピックアップしていく進め方で十分です。

お気に入りのレパートリーができますように(^-^)

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